手技療法と鍼灸治療
- keikouto59
- 2021年8月11日
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76歳女性、2,3年前から腰から膝、足首、足裏がいつも冷え込んでいて痛い。両手の指も痛いそうです。そのうえ額から後頭部までも痛いとおっしゃって来られました。
1年半前まで腰部脊柱管狭窄症ということで5,6か月通院されていたそうです。診させていただくと特に背部、脊柱周辺全体が浮腫んでいる感じがします。医師からは手の痛みはヘバーデン結節からだから仕方がないと言うような説明を受けていたようです。浮腫んでいるのは内臓系からなのか脈管系からなのか分かりませんが機能低下で間質液かリンパ液か滲出していることが考えられます。
まずは、ルーティーンで骨盤、四肢、背骨を調整していきます。内臓系の機能も考え神経反射をして次に仰向けになってもらいました。それから仰向けのままで骨盤を調整しました。肩の動きがもう一つなので両鎖骨を調整するとだいぶ楽になってきたそうです。最後に座位でもう一度背骨を調整していくとずいぶん楽になったそうです。右手指の痛みに誇張法で各関節を整えていくと痛みは取れたそうです。
1週間後にいらした時、お聞きすると2,3日後には症状が戻ってきたそうです。今回は、前回の治療に身体の各部位の隔膜のリリースを付け加えるととても楽になったそうです。
でも、1週間後に来られるとまた痛みが少なからず戻ってきているそうなので今回は針治療をお勧めしました。
整体治療と針治療とでは身体に伝わる作用機序が違います。
世の中にはいろいろな治療法があります。常々私は手技療法でも針治療でもカバー出来る領域、針治療でのみカバー出来る領域、いずれもカバー出来ない手術や投薬の必要な領域の病態があると思っています。
この方は長野式の副腎処置、お血処置、免疫処置など内分泌、循環、錐体路系を考慮した針治療に変更して浮腫みも取れてきて当初の訴えも無くなりました。お一人お一人痛みなど不定愁訴の原因は異なります。何回か治療をさせていただく中でその方に合った治療方法を見つけ出せるように努めています。
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